200年以上前の先祖の墓終い

高知県の山奥で、竹林の中に立つ墓です。

200年以上昔の墓で、50基ほどありました。

この地方は一人墓なので、数が多いのです。

風化してしまい、刻まれた名前もほとんど読めません。

 

家計図が残っていたので、おおよそ、だれがどの墓かわかります。

その中に、土佐藩の藩記録に藩士として名前が記載されている者もいました。

最後の仏は妻の両親で、この墓に入りたいと生前から言っていたそうです。

 

リュックを背負って、上ること10分、息絶え絶えにたどりつきます。

お参りと言うよりは、山掃除でした。

若竹を切り、竹の葉を取り除いて、墓を濡れ雑巾で拭くのです。

水は重いので大量には運べないからです。

 

墓が何箇所かに点在して、一つ一つ掃除するのは大変です。

しかし、参りに行く物も、60代に近くなり、このまま参り続けることが困難になりました。

そして、現在の一族が女性ばかりで名前を継ぐものがいなくなりました。

 

そこで地元の墓屋さんに依頼して、1基に墓をマトメテもらうことにしました。

他の墓を掘り起こして、それらしき土を1基に入れました。

墓石は、山の中なので、倒して一箇所に積みました。

本当なら処分しなければいけないのでしょうが、

風化しているのと、本当に山奥なのでそのまま残しました。

 

新しい墓は堰版の形にして、名字だけを彫ってもらいました。

墓地は竹の根が入らないように、竹止めをしてもらいました。

 

私たちは、四国に住んでいないので、墓屋さんにお任せしました。

それまでの作業は墓屋さんが、写真を撮り、途中経過を送ってくれました。

 

新しい墓の出来た知らせを受け、再び四国に行きました。

神徒なので近くの神主さんに頼んで、魂抜きと、魂入れをしてもらいました。

焼き鯛と酒を供えて、儀式を終えました。

費用はなんやかやと、90万円ほどかかりました。

墓じまい1基でいくらだったのか、ちょっと忘れてしまいました。

でも、思っていたより、安かった記憶があります。

 

その後数年は参りましたが、ここ数年はお参りしていません。

この墓も倒して、土を自分たちの住む近くの寺に預けて永代供養をしようかと考えました。

しかし、亡父が生まれ故郷で眠りたいと言っていたことが頭から離れません。

 

この墓は山奥で、そっとしておこうと考えています。

生まれ故郷の土にかえって、魂も落ち着いているだろうと思います。

先祖も自然に風化して土にかえることを望んでいるように思えました。

この墓1基だけ残して、墓終いを終了したいと思います。



先祖供養 関連記事


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

コメント

お名前 *

ウェブサイトURL