祖父の遺影写真

私が小学生の頃、父方の祖父が他界しました。

6人きょうだいの末っ子だった父でしたが、私が最初の内孫だったこともあり、

祖父には生前とても可愛がられました。

 

そんな祖父に病気が見つかりました。

独り暮らしであったこともあったのか、病気が分かったときには癌の末期で、手の施しようがなかったそうです。

危篤を受け、家族で帰郷しましたが、あまりにも、元気だった頃と様子が変わってしまったという理由で、

幼かった私は会うことができませんでした。

 

孫の帰郷を知ったからか、私が会いに行っている間、祖父はなんとか持ちこたえたため、

とりあえず帰宅したその日に他界しました。

 

葬儀が終わり先に自宅に帰った私たちのもとへ、数日後、大きな包みを持った父が帰ってきました。

お土産だと思い喜んで包みを開けた私が見たのは、白黒のいかにもお葬式というような遺影写真でした。

今ではカラー写真が一般的ですが、今から30年以上も前の話ですから、

白黒写真であっても、当然だったと思います。

でも、まだ小学生でもあった当時の私には、祖父のその写真は、怖いだけの存在でした。

今思えば、とても酷いことをしたとおもいますが、

私は祖父の写真を壁に飾ろうとする父を酷く詰って止めさせました。

「こんな怖いもの、飾らないでよ」といった気がします。

その後、一度も祖父の写真が自宅に飾られたことはなかったので、父は娘の私の言う通りにしたのでしょう。

 

この話を思い出したのは、先日、父の一番上のきょうだいの家に家族で立ち寄った時でした。

叔父に、「おじいちゃんに挨拶しておいで」と声をかけてもらって入った仏間に、その写真が飾られていました。

私の娘が怖がって目を反らしたのは、昭和の頑固親父そのものの怖い顔をしている祖父の写真でした。

娘と幼かった頃の私が重なって見えたその時、心から申し訳ないことをしたと思いました。

 

私の家には、仏壇がありません。

だから、仏壇に手を合わせることも、日頃から供養について接することもありません。

でも、この事があってから、次の世代となる娘へ、どうやって供養と言う意味を伝えるのがよいのか、

考えるようになりました。

意味があるということを伝えるには、死後の世界をきちんと伝えなければ、幼い子供にはわかりません。

しかし、私自身が私なりに考えを持っていない限り、伝えることは難しいのだと実感しました。

 

すでに、遠くない将来、両親を送ることになるであろう私ですが、

今まで無意識のうちにこうした葬儀を含めた供養の話を家族の話題から避けていた事に気づかされました。

率先して話をしたい話題ではないですが、

やはり、供養のあり方についての両親の考えをしっかりと聞いておかなければならないな、

と思わされた貴重な出来事だったと思います。

ご家庭で先祖供養を

私は現在40代ですが、現在同年代の方でも自宅にお仏壇を置いている人は本当にまれになりました。

私の世代は幼いころは祖父や祖母と同居している家族が多く、遊びに行けばどの家にもその当時はお仏壇があったように思います。

またお盆、お彼岸と言うと我が家にもお坊さんがいらっしゃってお仏壇を拝んでくれました。

そんな風景はその当時はある意味当たり前のように感じていましたが今の時代は違ってきているようです。

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