何十年ぶりに果たしたお墓参り

私の嫁ぎ先は家に仏壇もなく、お墓参りの習慣もまったくない家でした。

私の実家では、お墓参りはいつも家族全員で出かけ、総出で墓石をきれいにし手を合わせていました。

家では特に母親が、朝夕に熱心に仏壇に礼拝し、菩提寺のお坊さまの月参りもありました。

家族みんなで仏壇に向かい、お線香を手向けてお経をあげることも

私の家の中ではごくごく日常的なことでしたので、

嫁ぎ先の、ご先祖さまや供養に対する考えのあまりの違いに、

私は最初大変びっくりしました。

 

私の舅姑は、その先代と非常に折り合いが悪かったそうで、

姑においては、自分の義父母のお葬式にさえ顔を出さなかったそうです。

そこにどんな事情があったのかは、私は詳しくは存じません。

ただ私の主人は、自分が生まれた時に祖父が大変喜んでくれたという話をおぼえていて、

ずっと心の中で引っかかっていたそうです。

 

しかし自分の両親が、祖父の墓参などその手の話題には一切ふれたがらないため、

主人は、祖父母をはじめ、自分のご先祖の菩提寺や墓所がどこにあるかさえ知らないまま育ちました。

 

私と主人が結婚して娘、息子にも恵まれた時、夫婦で改めて、ご先祖のお墓参りを希望していました。

しかし舅姑に気持ちを伝えても、やはりというか、どうしてもというならあなたたちだけで、とけんもほろろ。

それでも私たちは、菩提寺の名前と宗派だけを頼りに、お寺を探し当てました。

 

山口県内のお寺でした。

東京からは遠方で、まだ長男も生まれて間もない頃でしたので、

とりあえず秋の彼岸に、主人だけ墓参に訪れることになりました。

主人は何十年ぶりにご先祖の菩提寺にたどり着きました。

 

実は主人は、祖父母のお葬式に父親と二人だけで出ていたのです。

本人は覚えていないけど何十年ぶりに訪れた菩提寺とお墓でした。

 

そこで驚くべきことが起きました。

主人はなんと、何十年かぶりで、ご先祖のお墓の前で、自分の叔母とばったり出会ったのです。

主人が最後に叔母に会ったのは祖母のお葬式、

小学校に上がる前ですから、もちろん叔母の顔など覚えていません。

しかし叔母の方は、子どもの頃の主人のかすかな面影を見逃さず、話しかけたのです。

ご先祖さまが引き合わせたとしか考えられません。

 

それ以来、田舎の親戚との交流も復活し、今では年に一度ですが、

家族そろっての墓参も欠かさないようになりました。

 

家にお仏壇もおまつりしました。

肉親同士いろいろあったとしても、ご先祖様のうちだれか一人でも欠けていたら、

今の私たちは存在することはできません。

嫁ぎ先のご先祖は、直接的には嫁である私の先祖ではありませんが、

主人と、そしてなにより自分で産んだ子どもたちのご先祖であるわけです。

 

今は、ご苦労の末、今日まで命をつないで下さったご先祖さまに、

毎日感謝して手を合わせております。

ご家庭で先祖供養を

私は現在40代ですが、現在同年代の方でも自宅にお仏壇を置いている人は本当にまれになりました。

私の世代は幼いころは祖父や祖母と同居している家族が多く、遊びに行けばどの家にもその当時はお仏壇があったように思います。

またお盆、お彼岸と言うと我が家にもお坊さんがいらっしゃってお仏壇を拝んでくれました。

そんな風景はその当時はある意味当たり前のように感じていましたが今の時代は違ってきているようです。

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